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拒絶査定を受けた後の補正について(中国)

 前回の特許セミナーは、日本での拒絶査定を受けた後の補正(前置審査)について紹介しましたが、今回は、中国で拒絶査定を受けた後の補正について紹介します。

特許の審査段階で、補正書・意見書を提出したとしても、残念ながら特許を得られない場合があります。

この場合の取り得る手段として、日本での特許制度と同様に、中国・韓国では、①拒絶査定不服審判を請求する、②分割出願をする、③拒絶査定後に補正を行う、といったものがあります。今回は、③「拒絶査定後に補正を行う」について説明します。拒絶査定を受けた場合に、その内容を見て、再度、補正して登録を目指したいというケースがあると思います。

 中国では、拒絶査定不服審判に相当するものが、再審査請求となります。この請求期間は、申請者が拒絶通知書を受領してから3か月以内です。再審査(拒絶査定不服審判に相当する制度)を請求すると、出願人の補正に有無にかかわらず、原則、元の審査官が審査します。補正をしなくても、いわゆる前置審査となる点で、日本のケースとは異なります。

再審査を請求する際、請求書と理由説明書を提出しなければなりませんが、同時に、関連証明書類と資料を添付することができ、さらに当初の申請書類を補正することもできます。特許再審査委員会は、再審査請求書等について、形式審査をした上、元の審査部門に移送し、再度審査させますが、これが直ちに前置審査になります。前置審査は、元の審査官によって、再審査請求がなされた日から約1か月以内に完了します。

 前置審査において、審査官は、申請者の補正後の明細書、新しい証拠、新しい陳述理由に基づき、再審査請求が成立するか否か、再審査申請人が提出した補正内容が拒絶査定の理由であった欠陥を解消したか否かを検討し、拒絶査定決定を取り消す、または拒絶査定を維持するという意見を再審査委員会に提出します。

 前置審査において、元の審査官が「拒絶査定決定の取消」の意見を出した場合、再審査申請人に再審査決定を通知し、元の審査部門は引き続き審査を行います。一方で、元の審査官が「拒絶査定維持」の意見を出した場合、再審査委員会はその維持決定の理由と証拠について合議審査を行った上(書面審査又は/及び口頭審査)、再審査決定を出しますが、申請者が再審査通知書を受けてから1か月以内に、通知書で指摘された欠陥について書面にて回答できます。

 日本の制度と同じく、拒絶査定を受けた場合、「再審査を請求する」手段をとることで、もう1回の審査段階を得ることができます。また、同時に補正することによって、特許の可能性が高まると考えられるので、積極的に利用したい制度と思われます。

つばめ特許事務所では、拒絶査定を受けた案件でも、上記のような手段を積極的に活用して、多くの特許登録事例を出しています。また、拒絶査定不服審判のお手続きなども安価でご提供しております。中国(韓国)での特許業務サービスの窓口も行っております。

日本、中国、韓国の特許出願のご依頼など、是非、お気軽にお問合せください。

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